医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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第12回「離れて つながる」

◆フレイルになるな

フレイルという虚弱が怖いのです。介護保険を必要とする人の36・5%がこのフレイルが原因です。自粛要請中にたくさんのフレイルや認知機能障がいが発生するのではと恐れています。 今日はフレイルについて考えてみましょう。

◆3つのフレイル

フレイルは、3通りあります。

(1)筋肉と骨と関節。これに関しては、スクワットとかかと落とし等がお勧めです。

(2)口腔(こうくう)フレイル。この連載の後半でお話しする、「パタカラ体操」と「おでこ体操」で予防しましょう。

(3)社会的フレイル。これがいちばん怖いのです。社会的なつながりがなくなると、寝たきりの始まりと考えられています。コロナとの闘い中は、社会的距離が大事ですが、SNSや電話で友達や家族とつながっていましょう。「離れて つながる」です。

◆つながりが大切

先日、鎌田のラジオ番組「日曜はがんばらない」(文化放送・日曜午前6時20分。ネットでいつでも聞けます)で、コーヒーボランティア隊「ペリゴール」を取り上げました。横浜市旭区のケアプラザを拠点に、本格コーヒーを入れるボランティアをしています。

◆男性よ、勇気を出せ

仕事一筋で過ごしてきた男性は、地域との関係が薄く、集まりへの参加も女性に比べて少ない。そこで、良い音楽と本格的コーヒーで、男たちを誘い出したのです。大成功です。こういう場が大切。

コロナ騒ぎが終わったら、社会は大きく変わります。今まで以上に「つながり」を大事にする社会がくると思います。