コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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歯周病は、がんや認知症、生活習慣病や感染症など、たくさんの病気に関わることを紹介してきた。歯周病の改善が健康につながる。

「歯周病は、歯と歯茎の間の歯周ポケットに歯垢(しこう)がたまり、炎症を起こします。深くなった歯周ポケットにできた歯垢・歯石は、ご自身のハミガキで除去することはできません。定期的な歯科でのメンテナンスが必要といえます」とは、栗原ヘルスケア研究所の栗原丈徳所長。「内科医と歯科医が教える 病気知らずの食べ方みがき方」(日東書院)などの著者で、予防歯科の啓発に力を注ぐ。

1日3回ハミガキで口の中はキレイと思うのが一般的だ。歯科へわざわざ行こうとは思わない。だが、50歳以降の約半数は、軽度歯周炎の目安となる歯周ポケット4ミリ以上の保有が報告されている。

「ご自身の歯茎が赤く腫れている、ハミガキをしたときに出血するなど、ちょっとした症状が歯周病のサインのことがあります。見逃さないようにしましょう」

定期検診で歯科へ行くと、歯垢・歯石は除去され、自分の歯に合ったブラッシング方法が指導される。この繰り返しで歯周病の予防につながる。放置すれば、歯周病の炎症で歯槽骨が溶け、最悪、歯が抜ける原因にも。

「定期的な歯垢・歯石の除去と、ご自身の正しい歯磨きで、歯周病を退けることが可能です。ぜひ実践していただきたいと思います」

健康は口からと心得よう。とはいえ、食生活の見直しも大切。次回紹介する。