◆東日本大震災から学ぶコロナ対策

東日本大震災が起きて10年になります。10年間、被災地へ通い続けてきました。被災地では糖尿病が増えていることがわかりました。おにぎりや菓子パンなどの糖質中心の救援物資が、原因のひとつと考えられます。

その後、水害などの被災地支援に入るときには、少しでも元気を出してほしくて、ステーキ丼やうな丼を用意しました。こんなときこそ、タンパク質と野菜が大切なのです。

◆タンパク質を十分に

これはコロナでの自粛生活でも共通することのように思います。ステーキ丼やうな丼を食べると、避難所がぐっと明るくなりました。

◆野菜350グラム以上

避難所生活ではストレスが多く、睡眠不足にもなりがちです。そのため血圧が上昇し、災害高血圧と言われています。避難所でもできる限り運動すること、減塩すること、たくさん野菜をとることが大切です。

野菜の中に含まれるカリウムが、体内のナトリウムと交換されて、血圧を下げてくれるのです。

◆毎日、運動を!

コロナ禍のストレスの多い生活でも、血圧が上昇している人が増えてきました。運動、減塩、野菜が大切。高血圧に対応しておくことが大事です。

コロナ時代の今は、フレイル(虚弱)も心配です。被災地でも、肉や魚、チーズなどしっかりタンパク質をとって、運動することが必要でしたが、コロナに負けないためにも、タンパク質と野菜と運動が大事です。

◆テレビ、ラジオでもおなじみの医師で作家の鎌田實氏が、長引く新型コロナウイルスの感染症との付き合いで、私たちにできること、いかに困難と向き合っていくか、じっくりとお伝えしていきます。