■鎌田の中年危機

中年の約8割が経験するミッドライフ・クライシス(中年危機)。ぼく自身も、48歳の時に陥りました。3年程、パニック障害で動悸(どうき)や不眠に苦しみました。

■“貯筋”をはじめる

日曜日にも仕事をしていました。冬の日曜日は、1時間でもスキー場に行こうと決めました。スキーをしてみると、足腰が弱っていることがわかりました。

鎌田式スクワットやかかと落としを始め、80キロあった体重が72キロになりました。高血圧にもなりかかっていましたが、120/70と正常血圧になりました。今73歳の高齢者ですが、中年危機の時から、体の手入れを始めて良かったと思っています。

■中年危機は成長痛

この3年間はつらかったですが、今では成長痛だと思っています。苦しかったこの時期に、自分がしたいことは何かを考えました。

56歳で病院のバトンタッチを終え、退職。もともと書くことが好きだったため、本作りの時間をつくりました。人の役に立つ生活をしようと決め、NPOの代表を務めました。

この頃から、全国から講演に呼ばれるようになり、ひっきりなしにテレビにも呼ばれ、紅白歌合戦の特別審査員までするようになりました。

中年危機を上手に乗り越えると、健康で豊かな老後につながります。

ぜひ「ミッドライフ・クライシス~80%の人が襲われる“しんどい”の正体~」(青春出版社)を読んでみてください。ヒントがいっぱいです。