心身をむしばむ「酸化ストレス」に対抗する「抗酸化力」はウイルスや細菌撃退のカギともいえる。もともとヒトの体内には「抗酸化」から身を守る仕組みをもっている。新型コロナウイルスのオミクロン株の出現という新たな脅威に立ち向かえるのか。

スポーツ栄養学に詳しい女子栄養大学栄養学部の上西一弘教授はこう話す。

「老化がすすむ、疲れやすくなった、不安やうつの症状が出てくる…。酸化ストレスでこのような症状が生じます。いまはこれにコロナウイルスによる長期自粛なども積み重なっているような状態なのです」

そもそも「酸化ストレス」が高くなりやすい人はどういうタイプなのか。

<1>たばこを吸う<2>過度の飲酒習慣がある(適度ならよい)<3>野菜や果物をほとんど食べない<4>高エネルギー・高カロリーの食事ばかりとっている<5>運動習慣がない<6>精神的ストレスを感じることが多い<7>大気汚染度の高い都市部に住んでいる<8>紫外線にさらされる環境で過ごす時間が長い。

「紫外線は適度にあたると皮膚でビタミンDができてすごくいいのですが、過度の紫外線を浴びることは酸化ストレスにつながっていくわけです。前記の項目をチェックしてあてはまるが多いほど酸化ストレスが多い可能性がありますね」

ほかにも「妊娠中、出産直後の女性」「肥満」「強い精神的ストレスを感じている」「高齢者、運動量の多いアスリート」といった要素をもった人は高リスクだという。