<1>マインド(意識)を変える

<2>自分を知り、どうありたいかを考える

<3>自分にちょうどいいことを習慣化する

これが、行動変容外来で行う3段階です。

今回は3つ目の「自分にちょうどいいことを習慣化する」を理解してください。習慣化するときのポイントは、「自己肯定感を持つ」ことと、「日常化する」ことの2つです。

自己肯定感は、他人と比べることなく、今の自分自身を認め尊重することで生まれてくること。そして、それで生まれたことを日常化するのです。こうして誕生した行動は習慣化します。最初の目標を高くする人がいますが、そうではなく、自分の身の丈に合ったことをするということです。

たとえば、ダイエットを考えたとき、「半年で10キロ減量しよう」などと考えてはいけません。ダイエットで頑張って半年で10キログラムの減量に成功しても、ほとんどの人はリバウンドしてしまいます。それは、半年頑張れると思って行って成功しても、1年、2年とその気持ちを持ち続けることができないからです。そして、逆に元の体重より太ってしまう。

ダイエットができた後も、その体重を維持できるのは、やせるための努力の半分のパワーで続けられるか否かです。

「半年で3~5キログラム」であれば、それが成功した後も維持することはできます。行動変容外来ではこのような指導も行っています。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)