「心の在り方」である「マインド」が高まって、自分の身体や健康状態に目を向けることができるようになってきたら、ここからは本格的な習慣化に入りましょう。

その前段階として、いきなりできもしない高いハードルは設定しないようにしましょう。習慣化のためには無理をして自己肯定感を損なわないことが大切です。

例えば、肥満の人で甘いものが大好きで毎日間食していた、という人が「明日からスイーツは全面禁止」と決めました。しかし、これはうまくはいきません。少しでも食べてしまうと、自分を責めてしまって自己肯定感を下げることに-。

「スイーツは全面禁止」といった高いハードルではなく、「週に5日スイーツを食べていたのを、4日にしよう」と。それを1カ月続けることができたなら、もう1段階アップして「スイーツは週3日に」。このようにすると効果が期待できます。そして、続けることができると、それは成功体験となって自己肯定感を維持できるのみならず、向上させることができるのです。

「まずは1カ月続ける」とスタートしても、無理だと思えば、途中で目標を下げても構いません。その時、「あーあ、私には無理だったんだ」、とは思わないようにしましょう。ここは、「自分のペースが分かった」と、ポジティブに考えましょう。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)