「運動」というとウオーキングと答える人は多く、しっかり行っている人は多い。ただ、筋肉は体幹と大腿(だいたい)部に多く存在します。そこの筋肉を強化するにはスクワットが有効。なかには、「スクワットも実践している」という方もいます。でも、それが、正しいスクワットとして行われていないケースがあります。そこで、正しいスクワットを紹介しましょう。

<1>運動のしやすい服装で立ちます。足は肩幅と同じか少し広めにし、足先は15度ほど外側に開く。腕は頭の後ろ、もしくは前に突き出します。おなかとお尻を意識して、背筋はしっかり伸ばしましょう。

<2>息を吸いながら、体を下げていきます。その時、膝がつま先より前に出ないようにお尻を後ろに突き出していくイメージで下げていくのがポイントです。

<3>しゃがむときに背中は丸めない。頭からお尻まで一直線になるように、鏡などで確認しながら行うといいでしょう。背中を丸めると太ももやお尻、体幹の筋肉が鍛えられないのです。そればかりか、腰痛の原因にもなるので、注意が必要。そして、膝の角度が90度になるまでお尻を下げましょう。

<4>ここからは、息を吐きながら身体をゆっくりと元に戻します。立ち上がったら再びおなかとお尻を引き締め、姿勢を正します。

1日300回を目標にする場合も、1日50回から始めるとうまくいく場合があります。なかなか習慣化が難しいと思う人は、まずは10回程度、できるくらいから始めましょう。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)