■メタボに対してダイエットだけでは最悪

食べないダイエットは筋肉が減ってしまうため、脂肪を燃やすことができず、結果的に肥満を進めてしまいます。

それだけではありません。高齢者の場合、老化が加速する危険があります。食事の量を減らすことで、筋肉量や骨量の低下が加速し、サルコペニア(加齢性筋肉減少症)や骨粗しょう症のリスクを高めることにつながるためです。フレイル(虚弱)や寝たきりにつながり、高齢期の生活QOL(生活の質)を低下させることにもなります。

では、どのようなダイエットがいいのでしょうか。

■貯金より貯筋

米国のベイラー医科大の論文では、カロリーを少し減らす食事の減量プログラムとともに、運動が大事であると結論づけています。ウオーキングなどの有酸素運動と、筋トレの両方を行うのが効果的としています。

1日20分を目標に、ウオーキングと筋トレをしましょう。今日は、ダイアゴナル・エクササイズをお示しします。二点支えとも呼ばれています。

■二点支え

四つんばいになって、右手と左足をピンと前と後ろへ伸ばします。体が一直線になるようにします。また四つんばいに戻り、今度は反対の左手を上げて、右足を伸ばす。これを10回で1セット。腹筋や背筋に意識を向けて、体がまっすぐになるようにします。腕と足の筋肉だけではなく、体幹筋の強化をしてくれるので、メタボを自然に改善してくれる優れた運動です。これも「60代からの鎌田式ズボラ筋トレ」という本に書いてあります。ぜひご覧ください。