整形外科とは

はじめまして。整形外科医・スポーツドクターの大須賀友晃(おおすが・ともあき)と申します。短い期間ではありますがこのコラムを担当させていただきますので、皆様、よろしくお願い致します。

さて、皆さんは整形外科と聞いてどんな診療をしているかわかりますか。よく目や鼻の整形をする診療科と間違えられますが、そちらは形成外科の領域です。我々整形外科が主に診療するのは、運動器(骨・筋肉・関節・神経)の疾患です。骨折、捻挫、肉離れ、靱帯(じんたい)損傷などのけが、椎間板ヘルニアおよび変形性関節症などが運動器の疾患にあたります。

整形外科では、これらの症状や疾患に対して、医師が診断して治療を行っています。これらの治療は医療法で定められた医療提供施設でのみ行うことができます。医療提供施設とは、病院、診療所(クリニック)、介護老人施設、調剤薬局およびその他の医療を提供する医療機関のことです。

マッサージ指圧、はり、きゅう、接骨、整骨、整体およびカイロプラクティックなどは、医師の専門知識や技能を必要としない施術や療術を行うものであり、医業類似行為と呼ばれ、医療ではありません。

首、肩、腰、膝などが痛いとき、治療のためには適切な診断が不可欠です。そのためには医学に基づく専門知識と画像などの諸検査による診断が必要であり、診断を行えるのは医師のみです。まず我々整形外科を受診して、はっきり診断してから治療することを推奨します。