■骨粗しょう症の検査

みなさんは骨粗しょう症の検査を受けたことはありますか。骨粗しょう症の検査には、骨密度(骨量)検査と血液や尿を用いて骨代謝を調べる検査があります。

骨密度検査には、超音波を使ってかかとや前腕の骨の骨塩を測定する「超音波法」や、エックス線を使用して、腰椎、大腿(だいたい)骨近位および前腕などの骨密度を測定する「DXA法」が用いられます。

超音波法は、健康診断や街中での検査に広く使用され、簡便に1分程度で測定することができ、放射線被ばくがないというメリットがありますが、条件により誤差が出やすいことから、確定診断には適しません。

一方、DXA法はエックス線を使用するため医療機関でのみ測定でき、検査時間も10~15分かかりますが、最も信頼度の高い測定法であり、腰椎と大腿骨近位部で測定することが骨粗しょう症のガイドラインで推奨されていることから確定診断に用いられます。

みなさんが健診などで測定しているものは、ほとんどが超音波法であると思われます。超音波法で低い値や、やや低めの値の方は、医療機関でより精度の高いDXA法の検査を受けてみてください。

そしてDXA法の結果で骨粗しょう症と診断された場合は、早めに治療を行いましょう。整形外科では、骨密度以外にも血液検査や尿検査を行い、体の中の骨を作る作用(骨形成)と骨を壊す作用(骨吸収)のバランス(骨代謝)を骨代謝マーカーで確認して、その人にあった治療を選択することも行っています。気になる方は、ぜひDXA法で骨密度を測定してください。