新型コロナの感染拡大で不安が広がったここ数年、うつ病やうつ状態になる人が増加しました。

どうしたらうつ病やうつ状態を予防できるのか。スイスのバーゼル大学の研究では、適度に運動することがうつ病患者の睡眠の質を改善するのに有用であると報告しています。睡眠の質が改善すれば、当然、うつの改善にもつながります。

運動はがんばりすぎる必要はなく、軽い筋肉運動とウオーキングなど、無理のない運動がいい睡眠を作ります。

<スリープテックを導入する企業も>

働く人のメンタルヘルスを守るため、IT技術を駆使して、睡眠の質の向上をはかるスリープテックも注目されています。

国内最大手のスリープテック企業では、睡眠改善プログラムで働く人の睡眠に関するデータを可視化し、睡眠の質を上げようとしています。また、アプリで計測した睡眠データを活用し、ストレス状態の確認や、病気の早期発見に役立てようというところもあります。

楽天やテイジン、NTT東日本など多くの企業がスリープテックを導入し、健康経営を目指しているようです。

労働生産性の国際比較では、OECD加盟38カ国中、日本は27位。働く人がより健康になり、持てる能力を発揮できるようにするためにも、企業や社会が睡眠の質の向上に取り組むことは、とても意味のあることだと思います。