腸活とは腸によい活動のこと。食物繊維と発酵食品を食べて、運動といい睡眠が腸活になります。「笑い」も腸活になることを忘れないでください。実は、腸は脳と深い関係にあります。

<「脳腸相関」でうつな気分も吹き飛ぶ>

そのため、ストレスや不安、極度の緊張があると、おなかの調子が悪くなり、下痢や便秘になったりします。逆に、お通じがよくないと、なんとなく気分が鬱々(うつうつ)することもあります。こうした腸と脳の関わりを「脳腸相関」といいます。

<免疫の中枢は腸>

さらに腸の働きは消化・吸収や排せつだけではありません。ウイルスや病原菌、がんなどから体を守る免疫の中心的役割を担っているのも腸なのです。免疫細胞の7割は腸にあると言われています。細胞のがん化を防いでくれているナチュラルキラー細胞も免疫細胞の1つです。

免疫に影響を与えている働きに、自律神経があります。自律神経は意思と関係なく、内臓の動きや体温などを24時間体制でコントロールする神経のことで、交感神経と副交感神経がバランスをとりながら働いています。

この自律神経のバランスを保ってくれるのが腸です。腸内環境がよくないと、自律神経のバランスが乱れて交感神経が優位になりがちです。逆に腸内環境がよくなると、ストレスなどが解消されて自律神経のバランスがよくなり、副交感神経が働きやすくなります。(医師で作家・鎌田實)