WPW症候群は、心臓の電気が副伝導路という高速道路を通るために心電図では特別な波形となるので簡単に見つけることができます。
一般に房室回帰性頻拍という速い規則的な頻脈を起こします。また心電図で見つかるWPW症候群には、まれにですが一見心室頻拍のような速くてやや不規則な、偽性心室頻拍という頻脈になることが知られています。検診でWPW症候群と言われたら、まず専門医を受診してください。動悸(どうき)やめまい、頻脈があればカテーテルアブレーション治療が必要となります。
学校や会社の検診で見つかった場合、頻脈がなければ通常の生活に支障はありません。ただし、学校生活では生活管理指導表による運動管理が必要になります。激しい運動(マラソンや遠泳、潜水、格闘技など)をすることを控えなければならない場合もあります。会社検診では通常の業種では問題ありませんが、高所作業や重労働者、人命を預かる運転者などリスクを伴う仕事では簡単に考えるべきではありません。
一方で、心電図検診で見つからないWPW症候群があります。心電図異常がない「潜在型」は、頻拍発作があって初めてわかります。
38歳の妊婦の話です。つわりの時に初めて長い動悸に襲われました。だんだんと頻拍は止まりにくくなりました。WPW症候群でした。薬は1種類を除きおなかの赤ちゃんには使用禁忌です。唯一の薬も効きません。年をとってから授かった赤ちゃんと母体を何とか助けるために、適切な時期に放射線ゼロで母子も守りながらのカテーテルアブレーションで無事完治。待望の赤ちゃんが誕生しました。まれなケースでしたが。
WPW症候群をはじめとする発作性頻拍は、神経質になりすぎずかつ放っておかず、経験豊富な専門医を速やかに訪ねてほしいですね。人命を預かる職業の人や過度の精神的・肉体的ストレスのかかるスポーツ選手、特にプロスポーツ選手は必ず治すべきです。

