ソフトバンクは今オフ、千賀滉大投手(29)が海外フリーエージェント(FA)権を行使することを明言している。来季は「エース」不在となることが濃厚だが、若手投手たちからは頼もしい声が聞こえはじめている。

後半戦で先発に定着し、クライマックスシリーズでも先発した板東湧梧投手(26)は「千賀さんの穴を埋められるようにという気持ちでやりたい」と、はっきり言った。開幕ローテーション入りし、8月には左精巣の腫瘍摘出手術を受け離脱しながら今季7勝を挙げた大関友久投手(23)も「先発で頭(開幕)から。しっかり1年間回れるように」と話し、オフに入ってまもなくトレーニングを再開させた。

さらにはドラフト2位で指名を受けた日本製鉄鹿島・大津亮介投手(23=帝京大)も「(千賀の穴を)少しでも埋められるように」と、即戦力右腕としての自覚たっぷりにコメントしている。若鷹同士が意欲的に競争することで、先発争いは激しいものになりそうだ。

千賀とともに育成から這い上がり、長年ともに戦ってきた盟友の石川柊太投手(30)には「エースの穴を埋めるために何が必要か」という質問をしてみた。理論派右腕らしく、なかなか奥深い答えが返ってきた。

石川 抑えればエースになれると思っちゃうくらい、エースって簡単じゃない。抑えないとなれない。抑えずにエースだエースだって言っても、誰も認めてくれない。千賀の穴を埋めるというのは、千賀と同じような結果を残すしかない。簡単なことじゃないですけど。結果を残すという目的は同じなのでね。そこに向かって進んでいって、その先にエースがある。

実績十分の石川にも、内に秘めた闘志があるようだ。千賀の次に「エース」と呼ばれるのは誰なのか。新たなソフトバンク投手陣の進んでいく先を楽しみに見ていきたい。【ソフトバンク担当=山本大地】