全国の注目選手が、甲子園で球春を告げる。花巻東・佐々木麟ら投打で1年生選手に目がいくが、今秋ドラフト候補も豊富だ。
筆頭は、京都国際・森下瑠大(りゅうだい)投手。最速143キロの本格派左腕がチームの柱となり、日本一を狙う。昨年は春夏連続で甲子園に出場。夏は4強入りしており、経験値も十分だ。
神宮大会優勝で選手層の厚い大阪桐蔭は、川原嗣貴(しき)投手、別所孝亮投手の両右腕の継投が盤石。強打の松尾汐恩(しおん)捕手も光る。
中国大会優勝の広陵エース森山陽一朗投手の直球は、力がある。神宮大会は3試合すべてに先発し準優勝に貢献。センバツで頂点を狙う。
昨秋の公式戦5試合に登板し、38イニングで36奪三振の市和歌山・米田天翼(つばさ)投手も小柄ながら力強い投球が魅力。天理の主将を務める戸井零士(れいじ)内野手は、昨秋30打数13安打、2本塁打と打撃力が見逃せない。高知は、高橋友がけん引する。投手だけでなく、内野をマルチにこなす強打者だ。
九州勢では、九州国際大付の戦力が整っている。3拍子そろった黒田義信外野手、強肩強打の野田海人捕手と強力打線で上位をうかがう。大島・大野稼頭央投手はプロ注目の最速146キロ左腕。九州大会準々決勝まで9試合をひとりで投げ抜いた。
東日本では、強力打線を擁する花巻東が優勝を目指す。強肩の田代旭捕手は、高校通算41本塁打。主将としてもチームをまとめる。
打力では国学院久我山も負けていない。東京都大会決勝では、9回2死から4番の成田陸内野手が勝負強い打撃で逆転サヨナラ二塁打を放った。東京から2校目の選出となった二松学舎大付は、エース布施東海投手と瀬谷大夢(ひろむ)外野手が投打でけん引する。
関東大会優勝の明秀学園日立の持ち味は、圧倒的な攻撃力だ。石川ケニー外野手は高校通算20本塁打。ソフトバンク小久保2軍監督を伯父に持つ小久保快栄(かいえい)内野手もいる。山梨学院のエース右腕、榎谷礼央(れお)投手は、関東大会決勝まで9試合を投げ、自責点5。センバツでのブレークが期待される。浦和学院は左腕の宮城誇南(こなん)投手に加えて、遊撃手との二刀流右腕、金田優太投手も控える。
敦賀気比の上加世田頼希(うえかせだ・らいき)投手は、中学時代にU15日本代表を経験。エース兼4番で鍵を握る。星稜には、186センチのエース右腕のマーガード真偉輝(まいき)キアン投手がいる。
東海大会優勝、日大三島はエースで4番の松永陽登(はると)投手が鍵を握る。昨秋は11試合中8試合で完投。バットでも39打数20安打、2本塁打と好成績を残した。