明石商(兵庫1位)は市和歌山(1位)に7回コールド勝ちし、春夏通じて初の甲子園出場を確実にした。

 春夏初の甲子園を決める1打は、右中間を深々と破った。6-0の7回、軽部賢外野手(2年)がサヨナラコールドを決める殊勲打。「長い2日間でした…」。狭間善徳監督(51)のため息に実感がこもった。

 前日24日、福知山成美(京都2位)に延長11回サヨナラ勝ちし、32年ぶりに秋の近畿1勝を挙げた。連戦連勝と意気込んだこの朝。前日10回無死一塁まで投げたエース吉高壮(2年)が「右腕が上がりません」と言ってきた。右腕の可動範囲を確認し「行けるところまで頑張って、あとは任せたらいい」と監督は先発マウンドに送り出した。吉高の意地にもかけていた。

 今夏の兵庫大会決勝。吉高は滝川二打線に10安打を浴び7回途中降板。「『なんで1人で背負うんや!? 後ろにいい投手がいるのに』と監督に叱られました」。苦い記憶があったから、この日は仲間の力を支えにした。「笑ってしまうくらい体がパンパンやったけど、行けるとこまで行こう」と腕を振った。終わってみれば7回3安打無失点。1人で投げ抜いた。

 「1人1人が持ち場で役割を果たしてくれる。ベンチ内でいい声が出てるんですよ」と狭間監督。夏の兵庫で6年連続8強に進んでも届かなかった甲子園。春の切符が年明け1月にやってくる。【堀まどか】