昨年のセンバツ代表・釜石(岩手)が、巻き返す!
約1年前の1月29日に21世紀枠でセンバツに選ばれたが、昨秋は地区大会で敗れ県大会出場を逃した。26日の練習で主将の大尻悠矢捕手(2年)は「県大会にも出られなかったのは悔しい。去年の今ごろは目の前にセンバツがあったので、ワクワクしながら練習していた」と回想した。
2季連続の甲子園出場を狙った昨夏は2回戦で一関学院に延長13回で敗れた。秋の県大会出場を逃してからは、チームの目標を「日本一」に設定した。言葉の力を信じ、チームを巧みに鼓舞してきた佐々木偉彦(たけひこ)監督(32)が意図を説明する。
「甲子園はこうだろう、とかって言ってきたけど、今までは甲子園に出たことない人間と出たことのないチームでやっていたので、信ぴょう性がなかった。1回甲子園を経験してみて、近づいてはいないけど、何段あるか分からない階段の段差の上り方が明確になった。霧がかっていたものが、見えたというのはある」。
昨年は大黒柱のエース右腕・岩間大(3年)が強気の投球でチームを引っ張った。佐々木監督は「岩間はびびることなく、攻めの投球をしていた。心の強さがあった」と分析する。「心の強度を上げていって、勝負強さを求めていきたい」と、12月は凍ったグラウンド上でひたすらノックバットを振った。試合でミスが許されない場面を想定して、あえてコンディションが悪い状況をつくることで、おとなしい今の選手たちを刺激し続けた。
1月に入ってからは、室内練習場での筋力トレーニングに加え、新チームになって一時封印していた練習後の校歌斉唱を復活させた。大尻主将は「練習も試合と一緒。納得できる練習をすれば歌うし、納得できなければ歌いません」と説明する。佐々木監督は「夏までどれだけ成長できるか楽しみ」と目を光らせる。3月からは関東遠征で武者修行を続ける。釜石の挑戦はまだまだ続く。

