東海大望洋が4番の活躍で強豪の拓大紅陵を破り4回戦進出を決めた。

伊達幸紀内野手(3年)が4番の意地を見せた。同点で迎えた7回、1死一二塁から、狙い球の真っすぐを捉え中越えに勝ち越し打を運んだ。

昨秋4番を打つも、春は不調からレギュラー外に。「チームが辛い時に打つのが4番だ」と相川敦志監督(58)から言われた言葉が伊達を動かした。

「もう一度、4番を打ちたい」。帰宅後の素振りと、キレを出すための減量に励んだ。毎日、継続して続けたことも大きな自信となって後押しした。

7回、打席に入る前「ここで打たないと4番としてダメだ」と自身を奮い立たせた。値千金の一打に「今日はチームのために打てました」と笑顔で胸を張った。相川監督は「ここ、というところで1本打ってくれた。こういう競った試合では1本出せるかどうかが勝利の分かれ道になりますからね」と4番の働きを称えた。

破れた拓大紅陵の沢村史郎監督(54)は「相手の選手は自分の役割ができていて、うちはそれが少しできなかった。その差でしょう。また、頑張ります」と前を向いた。