石川県勢初優勝を狙う星稜の奥川恭伸投手(3年)が準決勝、決勝ともにスタンバイする。17日の3回戦で延長14回165球の熱投。19日は西宮市内でキャッチボールを再開した。ブルペンには入らなかった。

「キャッチボールして全然、投げられる状態だと分かった。多少疲れは残っているけど、明日までは何とかなるんじゃないかと思う」と体調の良さを強調した。練習中は元気そのもの。打撃練習でも声を出して仲間と盛り上がった。

前日の準々決勝は17-1の大勝で完全に温存できた。「十分休ませてもらった。完全オフは大きい。そこが他のチームよりアドバンテージになるのかな。どういう形の登板になるか分からないけど、任されたところでしっかり投げたい」と改めてナインに感謝し、戦闘モードに入った。

大物食い連発の中京学院大中京が相手。通常ならスーパー右腕を先発させるが、林和成監督(44)は慎重だ。「彼と相談しながら、様子を見ながらです。判断を誤らないようにしたい。彼は何でも正直に言う。行けないのに行けると言う子ではない」と起用法の決定まで時間をかける構え。さらなる回復を優先して、中継ぎ待機の可能性も十分ありそうだ。【柏原誠】