新たな歴史をつくった青森山田ナインの夏が幕を閉じた。準決勝で京都国際に2-3と惜敗。最後は橋場公祐主将(3年)の二ゴロで終わり、日本一の夢は道半ばでついえた。ただ、今春センバツでは春初勝利を含む2勝を挙げ、8強入り。今夏は春夏通じて初の4強まで勝ち上がり、2季連続で青森に雄姿を届けた。ベンチ入りメンバー20人のうち8人が2年生とチームはまだ若い。夢は後輩たちに託された。

橋場のヘッドスライディングは、一塁手がすでに歓喜の輪に駆け出した後だった。誰もいない一塁に土煙が舞う。「相手が強かった。この一言に尽きると思います」。初回に2点を先制し、5回まではリードしていたが6回に3失点。7回以降は打者3人で終わり、逆転の糸口をつかめないままサイレンが鳴った。

それでも主将の目に涙はなかった。「日本一にはなれなかったですけど、青森山田の歴史を一つ変えられたことはすごく誇りに思う」と胸を張る。届かなかった日本一は後輩たちがかなえてくれるはずだ。主将は「彼らにはもう1回、甲子園でベスト4以上を目指してもらいたい」と託した。

ベンチ入りした2年生たちの表情には「次は自分たちだ」と言わんばかりの決意がこもっていた。控室で声を上げて泣いていた菊池伊真内野手(2年)は「ずっと日本一を目標にやってきて…。こんなところで負けるはずじゃなかった」とまだ切り替えられない様子だったが、涙ながらに「日本一になって甲子園の土を持ち帰る」と力強く言った。歴史を変えた先輩たちの思いも背負って、「日本一」へ再スタートを切る。【浜本神威】