夏の高校野球地方大会は、終盤戦に入った。連日各地で代表校が決まる中で、担当記者たちが精力的な取材を行っている。アマチュア野球特集では、大会中に書ききれなかった話を紹介。取材した記者が印象に残ったエピソードとは-。
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三塁コーチとして声を張り上げるのは盛岡大付・柳葉一路主将(3年)だ。準々決勝の水沢戦では同点のまま9回へ。「接戦の段階からこの試合は自分の仕事場だと思っていた」。毎試合応援にかけつけている父で俳優・柳葉敏郎(65)も「声が選手たちに伝わって、力になってくれればいいという思いでやっていると思いますから」と緊迫した試合を見守っていた。9回に訪れた好機に一路は力いっぱい腕を回し、サヨナラのランナーが生還。歓喜の輪に加わった。
強豪・盛岡大付に憧れを抱きつつも、門をたたくことに足踏みしていた一路の背を押したのは父からの「たとえ、お前がベンチ外でも強くなってくれたらありがたい」の言葉。敏郎は「本人が決めたことですから。その代わり自分の人生のページとしてしっかりやりなさいと送り出しました」と、当時を振り返った。
その物語で現在は、101人の部員を束ねる主将を担い、5年ぶりの夏の聖地を目指す。22日は準決勝の一関一戦。「自分たちのやるべき事をしっかりやって、一戦一戦死に物狂いで戦っていきたい」。最後の夏は、最高のエンディングで締めくくる。

