初出場の有明(熊本)は並々ならぬ思いをもって臨む初の聖地で甲子園初勝利なるか。強力攻撃陣を擁する3年ぶり5度目の立命館宇治(京都)と対戦する。
有明は創部30年目で春夏通じて初の甲子園切符を手にした。試合前取材に応じた高見一茂監督(46)は「選手たちが緊張しなければいいなと。最後に楽しんでいこうかっていうことだけ言おうかなと思ってます」と直前に声をかけて送り出す。
甲子園出場の原動力となったエース斉藤遼汰郎投手(3年)と工修哉投手(3年)の左の二枚看板は大舞台でも変わらない。この日も工が先発し、斉藤が継投する戦略だ。「いつも通りゲーム作ってくれれば。ロースコアのゲームでしか多分勝てないと思ってますので。2人のピッチャーでどうにかロースコアに持っていけたら」と期待する。
有明は7月28日に発生した令和8年熊本地震で被災した県民に勝利を届ける。高見監督も熊本生まれ熊本育ち。実家が大津町にあり、10年前は家などが壊れるような被害を受けている。監督自身はそのときから荒尾に住んでおり地震の被害というのは大きくなかったというが、このタイミングでの甲子園について思いは強い。「うちの野球部の中にも、実際に被災をしていてた子もおりますので。地震の影響がある中で今回出させてもらって、何かしらの形で僕たちのプレーを見て勇気付けられたら。僕たちができることは甲子園球場で一生懸命プレーをするっていうことしかできませんので」と故郷で懸命に生きる人たちに届く全力プレーを誓った。
聖地入りしたあと、グラウンド外でも声をかけられる。監督は「私も今日(7日)朝コインランドリーに行ったら、そこにおられた方に『頑張ってくださいね』って言われました。そういった感じで、熊本の宿舎がある周辺の人たちは、皆さん分かっておられるみたいでお声掛けをいただいてます」。
被災地を思うすべての人々のためにも、ワンプレーを大事に戦い抜く。

