2月にキューバから亡命し6月13日に正式にFAとなった元DeNAのユリエスキ・グリエル内野手(32)がどの球団と契約するのか、注目を集めている。即戦力の内野手ということで今季ポストシーズン進出を狙うメッツ、ドジャース、アストロズやヤンキースなど多くの球団が興味を示していると伝えられている。

 グリエル同様にキューバから亡命したメッツのヨエニス・セスペデス外野手(30)は、キューバ代表で5年間一緒にプレーした元チームメートのグリエルと再び同じチームになることを熱望しているという。まだお互いキューバにいた頃、よくグリエルの自宅に遊びに行っていたことを明かし「僕のベストフレンドの1人」だという。親子ともども国民的ヒーローのグリエルが亡命したというニュースが流れたときは、あまりのショックで絶句。「信じたくなかったよ。でも家族と一緒にキューバを離れたと聞いて、それならあり得るかと納得した。彼は家族との結び付きが強いからね」と話し「亡命のニュース後に、彼と連絡を取りたくて電話番号を必死で調べたよ」とも話している。

 ヤンキースのアロルディス・チャプマン投手(28)もキューバ代表時代にチームメートだった仲で、グリエルとは今年に入って連絡を取り合ったらしく「彼はヤンキースのことについて、たくさん質問してきたよ。キューバ人は誰でも常に、メジャーの野球はどうだ、球団はどうだといろいろなことを聞いてくるし、特にヤンキースのことに興味を持つ人は多いからね。彼もそうだ」と明かしている。またグリエルについて「いいチームメートだったし、いいヤツだったよ。彼とのいい思い出はたくさんある」と懐かしそうに語ってもいる。

 グリエル自身はヤンキースを希望していると伝えられているが、果たしてどうなるか。キューバから亡命した選手は英語が話せないこともあり他の中南米選手と違って通訳が付きっきりというチームも多いので、いずれにせよメッツやヤンキースのように亡命した他の選手がすでに所属しているチームが、やはりなじみやすいかもしれない。