マーリンズのイチロー外野手(41)が衝撃のニュースに襲われた。同地区ブレーブスに3連敗を喫した17日の試合後、球団はチームの成績不振を理由にマイク・レドモンド監督(44)とレアリー・ベンチコーチの解任を発表した。

 9回2死から2安打してノーヒットノーランこそ阻止したが、完封負けで3連敗。短気なロリア・オーナーの怒りは収まらなかった。最近7試合は1勝6敗で借金6の地区4位。試合後に開かれた緊急ミーティングで監督とベンチコーチを解任した。ヒル編成本部長は「戦力には自信がある。チームにハッパを掛け、安定した成績を出せる新たな声が必要」と理由を説明した。

 今季からマ軍入りしたイチローは、年齢も近い監督と密にコミュニケーションを図り、信頼関係を築いてきた。それだけに「今聞いたところですから(心境は)伝えられないですよ」と力なく答えるだけで精いっぱいだった。その後も1時間以上、1人やりきれない思いと向き合うかのように、シャワーも浴びずロッカー前の椅子に座り続けた。

 イチローはこの日も8回に代打で出場(遊ゴロ)し、控え選手ながら全38試合に出場している。新監督の方針次第では、起用法に影響する可能性がある。チームにとってもイチローにとっても、大きな変化が訪れることになりそうだ。(マイアミ=佐藤直子通信員)

<レドモンド監督のイチロー関連コメント>

 ◆2月24日(キャンプイン当日)「彼がどれだけプレーのために準備しているか。若い選手が見る、いい機会」

 ◆同28日(イチローのバットの保管方法に感心)「道具の扱いが非常に繊細だ」

 ◆4月8日(今季初安打をセーフティーバントで決め)「41歳なのに、彼はまだあれだけ走れる」

 ◆同16日(忍者スライディングで本塁生還)「ビッグプレーだった」

 ◆同23日(珍しく外野フライの目測を誤ったイチローをフォロー)「イチローでもああなる。それくらい強い風だった」

 ◆同25日(王氏の得点記録を超える)「彼の経歴は信じられないものばかりだ」

 ◆同29日(チームの勝利に大きく貢献する今季1号)「ビッグヒットだった。彼は選手としてだけでなく、人間としてもみんなを楽しませてくれている」

 ◆5月7日(イエリチ復帰で控えに回ることになったイチローについて)「彼の状態を保つために、ラインアップにどう組み入れるか考えなければいけない」