フィリーズのマイケル・フランコ内野手(25)がホームベースを踏まずに先制の得点を記録した。

 2回表2死一、二塁。二塁走者のフランコはアルファーロの中前打で二塁から本塁へ。中堅からワンバウンドの好返球が来たがドジャースのグランダル捕手が落球。フランコはスライディングせず、捕手を避けるようにしてホームベース付近を駆け抜けた。

 実はフランコ、ホームベースを踏んでいなかった。だが、リトル球審の判定はセーフ。フランコは何食わぬ顔でベンチに戻った。ドジャース側もチャレンジ(ビデオ判定要求)することなく続行された。

 この「幻のホームイン」で先制点を挙げたフィリーズは5回に1-1の同点に追いつかれたが、7回に勝ち越し。2-1で勝った。

 試合後フランコは「すぐに何人かに『ベース踏んだ?』って聞かれたよ。踏んでなかったけど、大事なのは得点が入って試合に勝てたことさ」とコメント。

 さらに「(捕手が)ボールを持っていたから(ベース付近に)戻ろうとしてはいけない。もし戻っていたら(気付かれて)アウトになっていたと思う。ベンチに真っすぐ戻って、何が起こるか見てみようと思ったんだ」と自らの「名演技」を解説した。