秋山争奪戦が過熱、Wミーティング会場で異例直面談

【サンディエゴ(米カリフォルニア州)9日(日本時間10日)=四竈衛、斎藤庸裕】西武からFA(フリーエージェント)でメジャー挑戦を目指す秋山翔吾外野手(31)の争奪戦が、いよいよ本格化する。

秋山はこの日までに交渉に備えて米国入り。10日(同11日)、同地で開催中のウインターミーティング会場で、複数球団との面談に臨むことが分かった。カブス、ダイヤモンドバックスのほか、レッズ、レイズなどが参戦予定で、最終決定まで予断を許さない状況になってきた。

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過去数年になく、激しい動きを見せているメジャーのストーブリーグで、秋山の争奪戦が一気にヒートアップしてきた。この日までに渡米した秋山が、10日にウインターミーティングの会場で獲得意思を伝えている球団と直接交渉に臨むことになった。米球界関係者の話を総合すると、現時点でカブス、ダイヤモンドバックス、レイズ、レッズ、パドレスなど複数球団と面談するとみられる。金銭面だけでなく、インセンティブ(出来高払い)や、住宅補助などの環境面も含め詳細の交渉に進む見込みだ。

来季32歳を迎える年齢もあり、一般的には長期の複数年契約は困難と予想される中、各球団は2年以上の契約期間をベースに折衝を続けていく模様。過去、日本人選手がウインターミーティング会場に乗り込んで複数球団と交渉したケースはなく、まさに異例の連続交渉となる。

秋山を巡る各球団の動きは、交渉解禁当初からダ軍が素早い動きを見せ、カ軍が並走する形で展開。ここに優勝争いができるチーム力を蓄えたレイズ、再建を進めるレッズが本格参入し、左打ちの外野手を必要とするパ軍を含め、市場全体の動きに比例するかのように加速し始めた。

関係者によると今回の異例交渉は、秋山の各球団のプレゼンテーションを直接受けた上で絞り込みを進めたい意向が反映しているものとみられる。また14日からは西武の優勝旅行に参加。かねて同旅行を球団スタッフや家族への感謝を伝える大事な場と話しており、この日程も考慮したと考えられる。

すでに、ダ軍、カ軍などは、代理人ケーシー・クロース氏との下交渉を複数回重ねており、今後は秋山本人へのアピールが重要ポイント。クリスマス休暇前の決着となるか。争奪戦がいよいよ最終コーナーへ向かう。

◆ウインターミーティングのビッグ契約 過去には、大物選手本人と球団の契約交渉が会場周辺で行われ、会場で即発表という例もあった。テキサス州ダラスで行われた11年のミーティングでは、最終日にエンゼルスがプホルスと10年総額2億4000万ドル(約264億円)の大型契約を発表。14年に今回と同じくサンディエゴで行われたミーティングでは、カブスが先発左腕レスターと1億5500万ドル(約171億円)の契約を発表している。

◆ダイヤモンドバックス 中堅は今季32本塁打を放ち球宴に初選出されたマルテが務めたが、本職は二塁のため中堅手を獲得しマルテを二塁に戻す可能性がある。さらに右翼ジョーンズをFAで失い、左翼ペラルタは今季故障に悩まされ続けた。現時点では4番手外野手のロカストロと実績が乏しいロハスが候補で、外野全体が手薄。

◆カブス 今季125試合で中堅を守ったアルモラが打撃、守備指標ともにマイナスで、左翼シュワバーは今季チーム最多38本塁打を放つも守備面が不安。今季後半で中堅を守ったヘイワードは守備力は高いが本来右翼であるため、今オフに守備能力の高い中堅手の補強が大きな課題。今季後FAとなったカステラノスも含め、FA外野手を複数リストアップしている。

◆レイズ 今季33本塁打の左翼手レンフローをトレードで獲得し、右翼には同じく今季33本塁打のメドーズがいるが、中堅のキーアマイヤーはケガが多い。球団は今季メジャー最下位の総年俸だったが今オフは補強費用もある程度用意しており、大きな課題である攻撃力強化を目指している。内外野こだわらず安定した打撃力を持つ打者がターゲット。

◆レッズ 今季3年目で16本塁打をマークした左打ちのウインカー、新人で12本塁打を放った右打ちのセンゼル、同じく新人でデビューから本塁打を量産した右打ちのアキーノと、外野陣は若手で固められており、ベテランを1人加えたいところ。特にウインカーとセンゼルはシーズン中にケガで離脱したこともあり、外野陣の厚みは1つの課題。

◆パドレス 契約をあと4年残すマイヤーズ外野手の放出を計画しており、それが実現すれば外野陣を新たな布陣で来季に臨む方針。現時点では右翼にマイヤーズ、中堅に今季12本塁打のマーゴー、左翼にトレードで獲得したばかりのファムがいるが全員右打ちであるため、左打ちの外野手は大きな補強ポイントになっている。

その他の写真

  • 秋山翔吾(2019年8月15日撮影)