エンゼルス大谷翔平投手(26)が、2試合連続となる19号アーチを放った。敵地アスレチックス戦に「2番DH」で出場し、第2打席で左腕アービンから右越えのソロ本塁打。直近4本塁打は全て左腕からで、左投手から2試合連続の本塁打は4年目で初となった。この日は今季3度目のバント安打と盗塁もマークし、2ケタ10盗塁は19年以来2年ぶり。本拠地で観客動員100%となる明日17日(同18日)は、タイガース戦で今季10度目の先発に臨む。

本塁打あり、小技あり、大谷が相手をかき回した。3点リードの2回2死、左腕アービンの初球スライダーを逃さなかった。角度よく上がった当たりは打球速度110・9マイル(約178・5キロ)。飛距離435フィート(約133メートル)の右越え19号ソロで、前夜に続き左腕から2試合連続の1発を放った。「打撃の状態はまぁまぁいいかなと思いますね。ただ昨日の試合に関しては、最後(の本塁打)よりはチャンスで打ちたかった」。悔しさをにじませながらも、好感触を口にした。

6月の4本塁打は全て左投手からで、今季は投手の左右関係なくアーチを量産している。「もともとそんなに(左が)苦手だと思ってはいないので。独特の球というか身長の高いピッチャーも多いですし、そういうところで慣れが必要な部分は多少はあったのかなと」。昨年までは左投手が先発時にベンチ待機となる機会も多かった。「数をこなしていくうちに、右(投手)もそうですけど、慣れの部分は大きいのかなと思います」。失敗も経験-。技術改善への糧としてきた。

長打警戒の中、3点リードの5回無死からは今季3度目のバント安打で出塁。「まだ試合もどっちにいくか分からない状態だったので、先頭で出た方が有効」とチーム打撃を優先し、1死から二盗でチャンスメーク。2年ぶりの2ケタ10盗塁をマークし、打者大谷の能力を存分に発揮した。

2日前の球宴の中間発表ではDH部門で断トツ。「素晴らしいバッターがDHは多いので、その中でたくさん投票してもらったのはすごくありがたい」と感謝の気持ちを示した。二刀流の活躍で注目度が増す中、17日はタイガース戦に先発する。19年シーズン以来、本拠地で観客動員100%となる試合の初戦だ。「また満員で出来るのをすごく楽しみにしています。まずはピッチャーとしてゲームをしっかり作れるように、頑張りたい」。3連敗を喫したチームを救うべく、今季10度目のマウンドに上がる。【斎藤庸裕】