【メサ(米アリゾナ州)18日(日本時間19日)=四竈衛】カブス入りが決まった鈴木誠也外野手(27)が、同地のキャンプ施設で入団会見を行った。5年契約で年俸などの総額は8500万ドル(約97億8000万円)、日本人野手1年目としては最高契約となった。広島へのポスティング譲渡金は1462万5000ドル(約16億8000万円)で、全球団へのトレード拒否権がつく。
◇ ◇
10球団を超える争奪戦となった鈴木の交渉経過を、代理人を務めるジョエル・ウルフ氏が明かした。ロックアウトで交渉が凍結した間は、同事務所のスタッフが来日し、詳細の連絡を継続。解除後、その時点で劣勢と伝えられていたカブス・ホイヤー編成本部長から「うちの球団も忘れないでくれ」との連絡があったものの、直接交渉の日程調整は、具体化しないままだった。
パドレスが交渉を大きくリードする中でカブスが待ち続けた結果、ようやく「デッドライン」にも近い14日夜に直接会談が設定された。オーナーのトム・リケッツ氏もロサンゼルスに駆けつけ直接出馬。金銭の条件面だけでなく、最大限の誠意を示したことが、鈴木の最終決断につながった。
7日に渡米した鈴木は、ロサンゼルス近郊でトレーニングを進めながら、最有力候補だったパドレスの本拠地サンディエゴのペトコパークを訪問。ダルビッシュとも直接対面した。ウルフ氏によると、ダルビッシュは「チームメートになりたい。だが、君にとってベストなことをサポートしたい」と個人的な感情に偏ることなく、フラットに自身の経験談を伝えたという。
その後、15日未明にカブス入りを決断した鈴木は、同日中にシカゴへ移動し、翌16日には本拠地リグリーフィールドを訪問。17日にアリゾナでフィジカルチェックを済ませ、正式契約に至った。まさに激動の数日間。最終局面まで粘り続けたカブスの誠意が、鈴木の心を動かした。【MLB担当=四竈衛】



