ロサンゼルス・タイムズ電子版は18日付で、MLB選手がWBCに出場するために必要な保険の加入について詳しく解説した。

この保険については、米国代表入りが決まっていたドジャースの先発左腕クレイトン・カーショー(34)が、審査が通らず加入できないため辞退したことが話題となっていた。同紙によると、タイガースの指名打者ミゲル・カブレラ(39)も保険に加入できなかったが、ベネズエラ代表として大会に出場する。両ベテランはいずれも高額年俸選手だが、出場可否の違いはカブレラの場合、WBCでケガをしたときに球団が責任を負うことで了解を出したためだという。ドジャースは今季も世界一を目指し、カーショーは先発ローテの貴重な戦力だが、タイガースは若手中心の再建期であること、投手のケガのリスクがより高いことなどが出場可否の差になったと同紙は分析している。

WBC出場の保険は、MLBの球団でメジャー40人枠入りしている選手にのみ加入が求められている。保険の審査が通らないケースは、<1>慢性的なケガを持っている<2>前年のシーズン中にケガで長期離脱している<3>前年のシーズンを負傷者リスト(IL)入りして終えている、などがある。カーショーとカブレラは<1>のケースだという。また前年に60日間のIL入りをした選手に対しては、所属球団が大会出場を認めない権利を持つ。

カーショーは個人で保険に加入し大会に出場しようとしたが、米国では保険は想像を絶するほど高額であり「彼は解決策を見つけられなかった」と同紙は伝えている。他にレンジャーズの先発右腕イオバルディ、ドジャースの右腕グラテオルも保険に加入できず出場を断念したという。