米老舗総合雑誌「ザ・ニューヨーカー」が23日付の電子版でエンゼルス大谷翔平投手(29)を論じる記事を掲載した。タイトルは「ショウヘイ・オオタニはただの夢だったのか?」。ノンフィクション作家でジャーナリストのルイーザ・トーマスさんが執筆している。

記事は、大谷が右肘靱帯(じんたい)損傷が判明した日、8月23日の本拠地でのレッズとのダブルヘッダーを回想しながら大谷論を展開する内容。冒頭ではまず「彼は長身だが理想的な体形をしている。野球界のウィトルウィウス的人体図である。30歳近くになるが、年齢不詳に見える。彼の顔は、彼のスイングのように滑らかだ」と論じている。ウィトルウィウス的人体図とは、レオナルド・ダ・ヴィンチが1400年代終盤に描いた、人体の調和を表現した人体図のことだ。

記事の中盤では、大谷がなぜ素晴らしい存在であるかを指摘。「野球は瞬間のスポーツだ。そして今季、記憶に残る野球の瞬間の多くは、オオタニが生み出している」とし、3月のWBC決勝での同僚トラウトとの対決、6月にリアル二刀流で2本塁打を放ち10三振を奪った試合、7月のダブルヘッダーで第1試合に1安打完封、第2試合に2本塁打を放った日などを挙げた。

さらに、今オフFAで史上最高の5億ドル(約725億円)の契約をする可能性について触れ「彼の価値はチームにとって、そしてメジャーにとって、それより遥かにに高い」としている。