【フィラデルフィア(米ペンシルベニア州)4日(日本時間5日)=久保賢吾】ドジャース佐々木朗希投手(23)が、重要な一戦で日米通算初セーブを挙げた。2点リードの9回にマウンドに上がり、1安打無失点で試合を締めた。シーズン最終盤にリリーフに転向。シーズンを含め4試合目の登板でクローザーを託され、先発した大谷翔平投手(31)のPS初登板初勝利もアシスト。爆誕した「LAの大魔神」が、ワールドシリーズ連覇に向け、リリーフ陣の救世主になる。
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佐々木は、ベンチ前で出迎えた大谷からねぎらわれるように頭をポンッと触られると、はじけるような笑顔で応えた。託されたのは、2点リードの9回のマウンド。スタンドを赤く染めた敵地の熱狂的なファンから“圧”をかけられながら、無失点で試合を締め、チームメートとのハイタッチで勝利を分かち合った。
「2点差で前回より点差がない中で、ランナーも1人出て、1発だったら同点だったという怖さはあったんですけど。ゾーンで勝負して、結果的にゼロで抑えられて良かったです」
準備に入ったのは少し遅かった。8回、2番手グラスノーが2死満塁のピンチを招き、ベシアに交代。ピンチを断ったが、ロバーツ監督の頭には、リリーフが本職のベシアを続投させ、トライネンを後ろに控えさせる選択肢もよぎっていた。「打者の並びを見て『ここだ』」と佐々木の起用を決断したが、伝えたのは9回表の1死後だった。
準備の時間をつくってくれたのは、大谷だった。2死から打席に立ち、初球にセーフティーバントの構えで“時間稼ぎ”。5球投げさせた上に四球を選び、佐々木に貴重な時間を与えた。「ちょっとビックリはしたんですけど。ただ、ランナーが1人出て時間はあったので自分のペースで(肩を)作った」と感謝した。
マウンドに上がれば、スミスが言葉とリードで導いてくれた。1死からケプラーに二塁打を浴び、1発が出れば同点のピンチ。スミスから「攻め続けよう、ゾーンに投げていこう」と声をかけられ、カステラノスを100・8マイル(約162キロ)の直球で二ゴロ。2死三塁から、ストットを100マイル(約161キロ)の直球で三邪飛にねじ伏せた。
最速101マイル(約163キロ)の直球を軸に、2試合連続で背番号と同じ「11球」で試合を締め、メジャー初セーブを挙げた。「明後日も試合はあるので、もう1勝して、LA(ロサンゼルス)に帰れたらなと思います」。ワールドシリーズ連覇を目指すドジャースの9回に、「ROKI」が君臨する。
◆佐々木がPSで初セーブ。佐々木のセーブは公式戦では1度もなく、日米通じて初めてになる。PSでセーブを挙げた日本人投手は00年に3S、01年に1Sの佐々木(マリナーズ)13年に7Sの上原(Rソックス)に次ぎ3人目で、渡米1年目では00年佐々木以来25年ぶり。過去の2人はシーズン中にセーブを挙げており、PSで初セーブを記録するのは初めて。



