本拠で強竜復活だ。中日が山井大介投手(36)の力投で首位に返り咲いた。山井は8回2失点。8回に追いつかれたが直後に打線の援護を受け、登板3戦目で今季初勝利。チームの連敗を2で止め、DeNA、ヤクルトとの同率首位に導いた。中日はナゴヤドームで今季無傷の7連勝を飾った。

 エルナンデスと並んだお立ち台。「エルちゃんが打ってくれてサイコーにうれしかったです!」。山井は決勝打に感謝した。

 3戦目でようやく白星を手にできた。初めて開幕投手を任され7回1失点と好投したが、チームはサヨナラ負け。3日の広島戦は8回2失点でも自身に白星はつかなかった。それでも「全然遅くない。今年はこういう(競った)試合が多くなるから。投手として白星はほしいけど、粘ってチームの流れを作ることだけ」と一喜一憂はしない。

 まさに「不乱」だ。山井が定めた今年の2文字。一心不乱、そして「乱れない」の意味。エースの自覚だった。07年日本シリーズでの8回完全投球、13年のノーヒッターなど抜群の潜在能力があるが、年間通じてローテで働いたのは昨年が初めてだった。

 初の2ケタ勝利で最多勝のタイトルを獲得。開幕を託した谷繁兼任監督は「昨年くらいから打者を抑える技とかが少しずつついてきた。自分でコントロールできている」と高く評価。技術的にも精神的にも成熟のときを迎えている。

 2回、3回、4回と走者を出しながらもしのいで味方の援護を待った。4回に2点の先制点をもらった。8回に追いつかれたが、最後はバルディリスを右飛で打ち取った。「勝ち越されなかったのがよかった」とポイントに挙げた。

 首位攻防戦第1ラウンドの初戦をとった。久保との開幕投手対決でエースが意地を見せたのは大きい。谷繁兼任監督は「山井に勝ちもついた。それが今日の試合で一番よかった」と安心したような表情だった。

 チームは開幕3連敗ののち7連勝したが、2連敗で2位に陥落。だがホームに帰ってきてキャッチフレーズのように「強竜」が再燃した。昨年の4月以来となるホーム7連勝。指揮官は「ホームで勝てるのが一番いいが、ビジターでも毎試合、全員で勝つという目標に向かってやれている」と手応えを口にした。【柏原誠】