こだわる打点でトップに躍り出た。ヤクルト畠山和洋内野手(32)が本塁打と打点でリーグ2冠に浮上した。初回2死一、二塁の先制機で、キング独走となる17号3ラン。カウント1-1からの3球目。体勢を崩されながら、内角低めカーブをすくい上げ、左中間席に運んだ。2位のDeNA筒香に6本差をつけ、3打点を加えて41打点目。トップの筒香に並んだ。
交流戦では12戦で8発を量産する。それでも「向こうのピッチャーもよく分からない。ツーシーム、フォークは頭にあったから、体が開かなかっただけ。本塁打は狙って打てない」とまるで人ごとだった。意識するのは、体重104キロから放たれる豪快な1発ではなかった。
畠山 俺はランナーをかえすことが仕事。本塁打は狙って打てるものでもないし、そこまで興味はない。打点には強い気持ちはあるけど。でも打点王とかには興味ない。(筒香の方が)いい打者。(故障がなくて)普通に出ていれば、抜かれる。
タイトルにも無欲、無頓着な姿勢は、この日の試合にも表れていた。唯一守っていたルーティンを破った。赤と青の2種類しかないバッティング用の手袋を1カードごとに替えているが、前カードのロッテ戦と同じ青色を続けた。「近くにあったから」。細かいことは気にしなかった。
あくまで、走者をかえすことにだけ意識を高く持つ。主砲の1発でチームは3連勝、3カード連続でカード初戦を白星で飾った。日本人選手の本塁打王は08年を最後に出ていないが、期待したくなる男がキングを快走中だ。【栗田尚樹】



