ソフトバンクはマジックが点灯しても、気の緩みは全くなかった。むしろ、相手のスキを突いた。初回だ。左前打で出塁した1番明石が好走塁を見せた。本多の犠打で進塁すると、そのまま二塁ベースを蹴った。ベースカバーが不在の三塁を一気に陥れた。足で相手の動揺を誘うと、続く柳田が初球を強振し、タイムリー二塁打。「いきなり三塁にチャンスを作ったので、さすがですね」。鮮やかな先制劇で、試合の主導権を握った。

 3回にも中村晃の右前打で、二塁走者の内川が激走し、本塁クロスプレーで2点目をもぎ取った。打つだけでなく、各選手が走塁の意識も高い。抜群の得点能力で相手を圧倒した。工藤公康監督(52)は「初回から1点取られると、相手もガクッとくる。セカンドにいるのと、サードでは全く違う。冷静に周りを見ながら、やってくれた」と称賛した。歴史的な快進撃を見せるチームに、慢心の言葉はない。