日本ハム中田翔内野手(26)が、今季最多の10試合連続安打で打線をけん引した。ロッテ戦の5回2死一、三塁から、3点目となる中前適時打を放ち、一挙5得点のビッグイニングを演出。ここ8試合で5度目となる複数安打で完封勝利の大谷を援護した。チームは連勝で貯金は今季最多タイの16、3位ロッテを8ゲーム差に突き放した。

 ビッグイニングの主役は、完全復活を象徴する主砲だった。2点リードした5回。温まりつつあった打線を、中田が爆発させた。2球目。外角への148キロ直球を、バットの先端まで伝わるパワーで押し切った。中前適時打。一塁ベース上で、控えめに左手でガッツポーズをつくった。「1打席目に振り切って失敗した。しっかりコンパクトに打ちにいこうと思った」。本来の仕事である本塁打は、頭から消し去った。「軽打」狙いで、打線の勢いをつなぐことに徹した。

 思惑通り、仕事は実った。中田の一打を皮切りに、打線は猛攻へ走った。続く近藤が中越え2点二塁打。「中田さんのタイムリーは大きかった。僕もその流れについていけた」と頼れる先輩の背中を追った。なお2死二塁で打撃好調のレアードが、右前適時打でダメ押し。一挙5点を奪い、一気に突き放した。先発大谷が自己最多12勝目を目指し好投。後輩の奮闘する姿に、持ち前のおとこ気で強力に打線を引っ張った。

 不振を抜け出した証しが、数字に表れた。7日楽天戦から続く、今季最長の10試合連続安打。1打席目は外角攻め、2打席目から制球が乱れているのを感じ、体が覚えていた外角に定めた。この日は「簡単に打てたら苦労しない」と繰り返す本塁打に見切りをつけ、チームの勝利だけを意識。栗山監督は「(本塁打など)大きいのはいい。一生懸命、走ったりする姿が大事」と強調した。

 それでも本来の仕事は、肝に銘じている。2回の第1打席。球場独特の浜風に阻まれ、惜しくも左翼スタンド手前で捕球された。「いったやろ。自分は、いったと思って走ったけどね」と悔しがった。単打に長打。状況に応じた打撃が出来る4番がいれば、チームは自然と上昇していく。【田中彩友美】

▼日本ハム中田が5回の適時打を含む2安打を放ち、連続試合安打を今季最多の10に伸ばした。8月7日楽天戦(札幌ドーム)から続き、この間は37打数15安打10打点、打率4割5厘。自身最多は11年4月30日西武戦(札幌ドーム)~5月15日オリックス戦(函館)の12試合。