日本ハム中田翔内野手(26)が5日、発奮材料を手に自主トレ先の米ハワイへ旅立った。年末年始を過ごした地元・広島で、年明けに実家近くの寺社を参拝。おみくじ「小吉」という結果に落胆気味も、「シーズン始まって(運気は)上がっていくしかない」と、プラス思考で9年目の今季へ向けたモチベーションを上げた。春季キャンプ前の最終仕上げの地へ、自主トレパートナーの西川とともに意気揚々と出発した。
毎年恒例の米ハワイでの自主トレ出発直前。成田空港で気合十分に意欲を語っていた中田の表情が突然、ゆがんだ。広島にある実家で過ごした年末年始の話題になった時だ。初詣で実家近くの寺社を参拝。家内安全、シーズン中の活躍などを祈り、運試しも行ったが「おみくじは引いたよ。何だったかな…」。歯切れが悪い。重い口を開けて、思い出したくない結果を明かした。「小吉…。あまり、パッとしないよね」。自ら突っ込みを入れて笑い飛ばすしかなかった。
やや中途半端だった運勢が、主砲の心に火を付けた。「すべてをプラスにとって(運勢が)低いからこそ、シーズン始まって上がっていくしかないという意味でね、うん、自分ではそうとらえましたけど」。小吉という結果を、伸びしろを見いだすポジティブ思考で受け止めた。チームの大黒柱として日本一へけん引するモチベーションに変えた。
6年連続となるハワイでの自主トレは自己最長の20日間を予定する。昨オフは体重106キロから8キロ減の98キロと絞り込み、キレのある動きで開幕から本塁打量産につなげた。ただ、シーズン終盤は失速。「スタートが良かったけど、途中から失敗。今年は100キロを切らないくらいの体重をキープしたい」と、1年間を通して動ける体づくりを目指すつもり。走り込み中心の練習メニューで右肩上がりの成績となるようなスタミナアップをもくろむ。
栗山監督からの高い要求にも応えるつもりだ。この日、指揮官は「オレは3冠王を取ってもおかしくないと思っている」と、4番に対する期待を明かした。主砲も自覚十分。「目標は高く持たないといけない。自分にプレッシャーをかける意味でも」と、3冠王を目標の1つに掲げた。
今年もトレーニングジム「トータル・ワークアウト」を主宰するケビン山崎氏が15日から合流する。16年仕様の肉体作りのサポートを受ける。「追い込める時期は、この時期しかない。しっかり追い込みたい」。高々と右手を掲げて出発。常夏の島で、シーズンの経過とともに運気が上がっていくような体に仕上げてくる。【木下大輔】
<中田の近年のハワイトレ出発>
◆離ればなれ(13年) 1月22日に出発。1週間前の15日に第1子となる長女が生まれたばかりで、「ずっとそばにおりたいし、今は日々顔が変わって面白いのに、成長を見られないのは寂しい」と後ろ髪を引かれる。
◆冷や汗(14年) 出国する関西空港で、パスポート忘れに気づく。大阪市内のホテルの金庫に入れっぱなしで、事務所関係者がフェラーリで取りに戻り間に合った。「WBCの時じゃなくて良かった。今回、貴重品だからって、ホテルの金庫に入れちゃったのが失敗だったね」。
◆節制宣言(15年) 羽田空港から出発。「食事に関して一番気を使う。正直、イライラする」と厳しい食生活を想像した。タンパク質中心のメニューに、飲酒は厳禁。「揚げ物なんて、一口も口にしないと思う」と決意。



