北九州が5年ぶりに歓喜に包まれた。ソフトバンクが松田宣浩内野手(33)の決勝打で北九州での連敗を8でストップさせた。同点の7回、1死二塁から中堅右へライナーで決勝の勝ち越し適時二塁打。「大事な場面なので、いつも以上に集中した。北九州のファンのみなさんの大きな声援で打つことができました」。最後は熱男の松田が決めたが、影のヒーローは4年ぶりの犠打を決めた長谷川だった。

 7回無死一塁から低めの球をかがみながら1球で捕手前に転がし犠打を決めた。長谷川は「意外と冷静だった。ずっと練習していたし、やっと使うことができた。あるかなと思っていた」。12年9月17日西武戦以来の犠打で、松田の決勝打につなげた。

 工藤監督は「迷いがないということではないが、彼もセーフティーバントをするつもりだった。つなぐ意識をもってくれてすごくうれしい。うちの野球がちゃんとできた」。信頼する選手との思いは同じだった。

 球団史上初となる後半戦スタートから2戦連続で0封負け。それでも打線は前日とまったく同じ、今季の基本オーダーを組み、つながりを重視した。1回に柳田の11号ソロでようやく得点を刻んだ。7回の四球からの勝ち越しは、つながる打線で奪った1点だった。

 ユニホームを配布する「鷹の祭典」での連敗も3で止めた。守りでも野手が美技を連発。工藤監督も早めの継投策で最少失点に抑え込んだ。まさに全員野球で満員2万1290人が詰めかけ、真っ青に染まった北九州のファンに白星を届けた。

 2位日本ハムも勝ち4・5差は変わらないが、あらゆる負のデータを止め、本来の戦い方が戻ってきた。【石橋隆雄】