プロ野球志望届を提出している北翔大の最速152キロ右腕、伊藤宏太(4年=岩見沢東)が17日、提出後初めて25日のドラフト会議に向け、心境を明かした。8月の札幌6大学リーグ開幕戦では、プロ6球団のスカウトが見守る中5回1/3を2安打無失点と好投。1球団から調査書が届いており、北翔大から初の指名へ「どの球団でも育成でもいい。プロに行きたい」と熱い思いを口にした。

岩見沢東時代から、阪神のトレーニングコーチなどを務めた前田健氏(49)の動作改善論を実践。札幌での講習に参加したり、著書を読み最善のフォームを探求し、進化を続けてきた。8月には北海道社会人学生選抜メンバーとして日本ハム2軍とのプロアマ交流戦に先発登板。2回で3つの三振を奪い「あれで、プロへの気持ちが増した」と志望届提出の一因に挙げた。

目標は米ヤンキース田中将大や阪神藤川球児ら、気迫で押す投手。「真っすぐをしっかり制球できる投手になれたら。自分はまだ伸びるという確信がある。最高のレベルで自分を磨きたい」。リーグ戦終了後はノースロー調整で、次のステップを視野に筋力アップに専念してきた。運命の日まで残り1週間、心身を整え、吉報を待つ。【永野高輔】

◆伊藤宏太(いとう・こうた)1996年(平8)11月30日、帯広市生まれ。岩見沢東小3年で野球を始め、岩見沢東高3年時は春全道に出場、夏は地区から33イニング無失点を記録し、北北海道大会8強入り。北翔大では1年春にデビューし今秋まで30試合115回を投げ11勝7敗、118奪三振、防御率2・11。家族は両親と妹。右投げ右打ち。175センチ、83キロ。