おかわり封印で、おかわり君の道へ-。来年のドラフト候補、パナソニックの片山勢三内野手(23=九州共立大)が13日、都内で行われた本年度の社会人野球表彰式に出席し、DH部門でベストナイン表彰を受けた。

社会人1年目で公式戦6本塁打。「ベテランの方々の野球への取り組みなど、いろいろ学ばせていただいた1年間でした」と大きな身体を縮ませて謙虚に話した。

身長176センチ、体重103キロ。「目標は西武の中村剛也さんや山川さん、ロッテ井上さん。似た体格の方々の動画を見て参考にしています」という、右打ちスラッガーだ。門司学園(福岡)時代は体重80キロで「50メートルも6秒台前半でした」。それが受験勉強中に一気に20キロ増。「練習してもなかなか減りません。今は6秒9です」と笑うが、その立派な体格が雄大なアーチを描く礎になっている。

今春の入社時は体重118キロだった。「健康診断でもいろいろ引っかかっちゃって」と苦笑する。糖質ダイエットを敢行し、何とか15キロ減らした。仲間に監視されながら、大好きな「おかわり!」を我慢するのはなぜか。目標の3人以外にも、巨人岡本が今季ブレークするなど、球界嘱望の「右の強打者」が出現し始めている。「その流れに加わりたい」という夢があるからだ。

今年はDHでのベストナインだった。「プロでやりたいので、守れるのが絶対条件」と自覚し、現在は朝から晩まで三塁などの守備練習に励む。プロで守れるよう、体重も2ケタが目標だ。「こんな体形なので、首位打者よりもホームラン王になりたい。来年は10本打って、日本一を目指します」。表彰式後の立食パーティー。豪華料理に目もくれず、堂々と宣言した。