昨夏の甲子園準Vメンバー、「金農旋風」の立役者となった八戸学院大(青森)菊地彪吾外野手(1年=金足農)が岩手大戦の4回に代打でリーグ戦初出場した。

母校で培った犠打を成功させ、初出塁と初得点も記録。近江(滋賀)との準々決勝で伝説の2ランスクイズからサヨナラ生還を果たした男が、大学初勝利をサヨナラ劇で飾るなど、華々しくデビューした。

昨夏の旋風をほうふつさせるプレーだった。6回無死一、二塁で「高校時代に練習してきたのでそれが生きた」と、投前に犠打を確実に転がした。得点にこそ結びつかなかったが、1-4の8回無死一、二塁ではストレートの四球を選び、冨田日南登内野手(4年=三沢商)の2点二塁打で同点のホームを踏んだ。

開幕週から背番号「9」をもらった。1年生のベンチ入りは3人だけで、菊地が一番出世で出場。それでも9回無死一、二塁のサヨナラ機ではスリーバントに失敗し、「先輩たちとの差は感じている。日々努力して、早く同じレベルに達したい」。その後、2死満塁からのサヨナラ勝利に胸をなで下ろし、気持ちを新たにした。【相沢孔志】