オリックスが自力V消滅のピンチを迎えた。防御率両リーグトップの先発山本をもってしても、首位ソフトバンクの勢いを止めることができなかった。

今季ここまで鷹打線を相手に3試合無失点を続けていたが、4回につかまった。西村監督は4失点を喫した4回の山本について「一本調子になってしまっていた。その後立ち直ってくれた。あの回だけですよ」と残念がった。

魔のイニングとなった。1点リードの4回、1死一塁からグラシアルに右中間を破られる同点適時三塁打を浴びた。これが鷹打線相手に山本が今季28イニング目にして喫した初失点。そこから5連打で一挙4点を奪われた。5回以降は立て直し、3イニングを無失点に抑えた。7回9安打4失点で今季4敗目を喫した山本は「4回は、コースや高さが甘くなってしまった。なんとか最少失点で粘りたかった。あらためて勝てる投手になりたいと思いました」と悔やんだ。

8回の吉田正の14号ソロも空砲に終わった。これでソフトバンク相手に2勝10敗1分け。西村監督は「何とかしようとしているんですけど。切り替えてやっていくしかない」と前を向いた。このカードであと1敗すれば自力優勝の可能性が消滅するだけに、何としてでも阻止したい。【古財稜明】