ソフトバンク千賀滉大投手が7回4失点で有原と並ぶリーグトップの11勝目を挙げた。「意識する存在」と話す同学年の有原との投げ合い。5回に近藤のバットを折りながらも遊ゴロで先制を許すと、続く渡辺には直球勝負で左翼席へ9号3ランを浴び、肩を落とした。

だがその後、味方が逆転。11勝目の白星が転がり込み、お立ち台に呼ばれた。「野手の方のおかげ。ヒーローインタビューじゃなくて、反省会をしないといけない」と苦笑い。今季は対日本ハム戦5戦5勝も「先制点を与えないように。本塁打を打たれてということがないように」と反省ばかりだった。工藤監督は「悪いわけではないが、制球に苦しんでいるのかなと。(失点は)あの1イニングだけだった。7回まで投げてくれたことが勝ち星につながった」と立ち直って7回まで投げたことをほめた。

この白星で巨人山口鉄也を抜き、育成ドラフト出身投手最多の通算53勝目。お立ち台では甲斐と育成バッテリーで両手を挙げ、ようやく笑みが弾けた。