出世して後輩に室内練習場を贈る。ロッテ育成1位の148キロ左腕、本前郁也(22=北翔大)が19日、札幌市内のホテルで仮契約した。支度金300万円、年俸300万円(金額は推定)

。同大初のプロ選手として「冬場の練習が大変だった。後輩のために、活躍して室内練習場をつくってあげられるような投手になりたい。そして第2、第3のプロ選手が育ってくれるように」と目標を掲げた。

球速は大学入学時の138キロから現在は148キロへ。プロへの道を開いてくれた大学と恩師にも恩返しをする。昨冬、渡部峻監督(28)にフォームを動作解析してもらったことで、効率よくボールに力を伝えられるよう改善。今秋、再度分析すると、さらに効率的なフォームに進化していた。「プロに入っても時間があれば監督のところで継続して解析してもらいたい。自分が活躍することで、監督の研究や大学のPRにつながれば」と意気込んだ。

ゼミでは、北海道各地で小学生以下の子どもたちの体力測定や、運動の楽しさを伝える活動を続けてきた。「早く支配下登録になってテレビで活躍して、子どもたちに夢を与えられるように」。地道に鍛えチャンスをつかみ、ここまで支えてくれた人たちを喜ばせる。【永野高輔】