日本ハムはロッテに2試合連続の1点差負けを喫し、今季4度目の3連敗となった。

2点を追う8回に1点を返すのが精いっぱいで、2カード連続の負け越し。首位ソフトバンクが敗れたため、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性は残したが、上位2チームとは8・5ゲーム差。最下位オリックスには5・5差とされて、9月の戦いを終えた。

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反撃が遅かった。栗山監督は「一気にいきたかったけど、なかなかそうさせてはくれなかった」と振り返ったのは、2点を追う8回2死一、二塁の場面。ロッテに移籍後は8試合連続で無失点を続けていた沢村から、渡辺がフルカウントに持ち込むと栗山監督が動いた。一塁走者の中田を下げ、代走谷内を投入。自動スタートとなる状況で沢村にプレッシャーをかけて、渡辺が左前適時打を放った。

なおも2死一、三塁で21試合連続安打中の大田が打席へ。一塁走者には渡辺を下げて、代走中島を起用。打てる手は打って、ここまで無安打だった大田に全てを託す状況を整えたが、結果は一邪飛。記録ストップとともに、チームの3連敗も、ほぼ決した。指揮官は「なんとか、とにかく、ピッチャーも頑張っていたので取りたかったですけど…」と、この日唯一の勝負どころで1点止まりに終わった場面を悔いた。

ロッテ戦は今季12敗目となり、シーズンでの勝ち越しの可能性も消えた。前夜を含めて、ロッテ相手には1点差負けが6度目。接戦をものにできない、フラストレーションがたまる試合が続いている。試合前も栗山監督は「今年、なかなか、そういう風に(接戦を勝って)リズムを作れないのは事実。何が足りないのか、ものすごく考えている」と苦悩を吐露していた。

投打が、かみ合わなければチームも波に乗ってこない。そんな戦いが続いた9月は11勝15敗と負け越して終了。借金は5に増えて、気付けば上位2チームよりも最下位オリックスに迫られる状況だ。例年ならシーズンが終了している10月が、今季の総決算月となる。栗山監督は「(シーズン佳境の)苦しいところ、主役が頑張ってくれることを願っています」と話した。9月を4試合連続無安打で終えた4番中田ら主力が勝負強さを発揮しなければ、奇跡なんて起こせない。【木下大輔】