巨人宮本和知投手チーフコーチ(56)は、投手陣の総称を「宮本和知と愉快な仲間たち」と言った。

今季の1軍投手陣は20歳の戸郷から37歳の大竹までの幅広い年代。新外国人も加わり個性豊かなメンバーがそろった。仲間と言いながら「我々は裏方。下から見上げる立場」と黒子に徹した。

「愉快」な雰囲気を演出したのは同コーチのズームイン!! だった。畠の愛称を「首下モデル」と名付け「中学時代にモデルにスカウトされた」という秘話まで披露。デラロサが料理上手だという意外な一面も明かし「カリビアンシェフ」と呼んだ。子どものような年の差の選手とグラウンド内外で会話を楽しみ、人柄まで把握。個の集まりを投手「陣」にまとめ上げた。

行動でも寄り添った。左肘痛を抱え涙ながら続投を志願したメルセデスを思い、涙した日もあった。回またぎで好投した大江を抱擁したこともあった。「やってくれるのはこの子たち。気持ち良くマウンドに送ることしか考えてない」。気付けば体は動いていた。

97年の引退後タレントとして磨いた「ボキャブラリー」。「幸せになってほしい」と「子ども」を思う気持ち。宮本流のマネジメントだ。ファミリーのような投手陣がリーグ連覇の原動力となった。【久永壮真】

◆あだ名披露

【見たまんま、そのまんま】

<宮国:琉球プリンス>

「もう、見たまんまだよね。沖縄出身の王子」

<田中豊:審判>

「審判にいそうでしょ。元木ヘッドが審判の衣装購入して、プレゼントしてた」

<中川:チェリーブロッサム>

「桜ね。マウンドから戻る時、ピンク色のすごいきれいな顔になるの」

<鍵谷:ファイアマン>

「火消しね。ピンチの火を消してくれる」

<高橋:レインマン>

「雨男だから。去年、1軍も2軍も(故郷の)ひたちなかの試合が中止になってる」

<大江:銀行員>

「元々はね、七三分けの銀行マンみたいな髪形だったのよ」

<畠:首下モデル>

「中学生の時にモデルにスカウトされたの。スタイル、めっちゃいいからね」

【THE王道】

<菅野:キングトモ>

「あいつがいてのジャイアンツだと思ってる」

【愛すべき助っ人たち】

<デラロサ:カリビアンシェフ>

「すごい料理が好きなのよ」

<メルセデス:カリビアンアイドル>

「人間的にもいいやつ。みんなから好かれてるアイドル系」

<サンチェス:カリビアンゲーマー>

「ゲーマーなのよ。好きなんだって」

【筋肉・体力系】

<桜井:スタミナおばけ>

「スタミナだけは誰にも負けないからね」

<田口:鉄人28号>

「背番号通り。鉄人28番。去年は10試合連続登板したし」

<ビエイラ:サンバモンスター>

「モンスター並みの体力。ブラジル人だから、やっぱりサンバだね」

<沢村(現ロッテ):マッスルミュージカル>

【二刀流】

<高梨:高梨キッチン&スパイダーマン>

「やってるんでしょ、料理のユーチューブ。練習見てると逆立ちとかしてるから」

<増田大:モンスター>

「あの甲子園のマウンドで投げて、抑えたからね」

【アニメ・癒し系】

<戸郷:エヴァ>

「そう、呼ばれてるらしいのよ。エヴァンゲリオンっていうの? アニメのね」

<高木:マキバオー>

「似てるんでしょ?」

<大竹:オアシス>

「ブルペンのムードメーカー。癒やしのオアシスなのよ」

<今村:癒やしのテッサ>

「顔がトラフグ。関西出身だからテッサ。癒やし系」

【その他】

<太田:オバチャン>

<古川:ペタ>

<鍬原:クワマン>

<藤岡:ビッグフェース>

<直江:来季の新人王>

<沼田:ティックトッカー>

<堀岡:自称イケメン>

<ディプラン:自称100マイル>