今年も直球破壊だ。日本ハム渡辺諒内野手(25)が25日、沖縄・名護で行われた紅白戦で、長谷川の直球を右中間スタンドに運んだ。昨季は西武ギャレットの160キロなど数々の速球を打ち返し、「直球破壊王子」の異名が定着。今季も持ち味を伸ばして他球団を震え上がらせる。

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今季も破壊力は健在だ。渡辺が持ち味の直球打ちで、ド派手な1号アーチを架けた。3回2死一、二塁。長谷川に2球で追い込まれながら、5球目の直球を右中間スタンドに運んだ。実戦7試合18打席目での1発。「チャンスでまわしてくれたので、何とか打ちたいと思って打席に立ちました。いい結果になった」と納得した。

昨年は「直球破壊王子」の異名が定着。西武ギャレットの160キロなど、速球が売りの投手たちから安打を生み出し、広まった。今キャンプ中の実戦では直球に差し込まれる姿もあったが、「開幕まで時間があるので、真っすぐをしっかり打ち返すことをテーマにしてやっていけたら」と、持ち味をさらに磨き上げていく。

小笠原ヘッド兼打撃コーチからは、下半身の体重移動の重要性を教わっている。昨季は「二塁として目標」とする楽天浅村からも、配球面などでアドバイスをもらった。貪欲に吸収し、進化を遂げようとしている。栗山監督は「ナベに関しては、もっと長打が打てるはずなので。しっかり強い打球を打てる、ナベらしい打球だった」と感心した。 昨季(・283)あと1歩届かなかった打率3割超えを狙う。「今日の当たりだったら、札幌ドームは(スタンドに)入らない。しっかり札幌ドームの右中間に入るように」。結果に満足せず、シーズンインまで破壊力を増していく。【田中彩友美】