巨人原辰徳監督(63)が「原点」に帰ってきた。春季キャンプ初日の1日、練習前に青島神社を今村球団社長と大塚副代表と3人で参拝。必勝、安全、無事を祈願した。新型コロナウイルスの感染拡大により、参道から声援を送ってくれるファンも、一緒に手を合わせる選手の姿もない。野球界における22年の新年を静かに迎えたが「本当になんというか、新たな1年が始まるなあという、まさに『明けまして!』というところですね」と、優しく目尻を下げた。

2月1日に青島神社を訪れるのは、選手として15回、指導者になってからは19回と計34回目になる。監督としては球団史上最長の16年目。チームを預かる者としては、全員の無事と勝利を最も多く祈ってきた。時代は移ろい、選手も様変わりしてきた。毎年、心境はどう変わるのか。今年はどんな心境なのか。そんな問いに「いつも自分は新鮮に感じていますね」と、笑顔で首を横に振った。

「何というか、選手の頃の1年目を思い出したり、あるいは監督としての1年目を思い出したり。その時の気持ちとあんまり変わっていないというところに、それがスポーツの良さなのか、あるいはまだまだ私が成長していないのか、いつでも同じような気持ちになれるような。いつも感じています」

ルーキーの時も、幾多の修羅場をくぐり抜けてきた指揮官としての今も、思いは「不変」だった。心地よい朝の日差しと潮風を浴びながら、1年間の決意をあらたにし、向上を誓う。青島は野球人・原辰徳が初心に戻れる「原点」であり「スタート地点」だった。「もうやっぱり間違いないですね、そこは。プロとしてのスタートという点においてはね。こうやってまた新たなスタートが切れるというのは大変ありがたいと思います」と、感謝した。

コロナ禍のキャンプは難しいことが多い。それでも今までと同じく、悲壮感は一切ない。「チームの練習、個の練習。この2つをしっかり使い分けながらしっかりと調整し、そして組み立てたときにはチームとしての力を増した状態で相手チームとの戦いに挑んでいくと。そういう形に仕上げてくれればいいなと思っています」と、声のトーンを上げた。スローガン「不屈」を体現する原監督の22年の戦いが、またここから始まった。【浜本卓也】