2点あれば、十分だった。西武が14度目の0封勝ちで、5月31日以来の貯金1とした。先発平井が6回を3安打無失点と好投。7回からは水上、平良、増田という鉄壁の勝ちパターンで逃げ切った。

頼もしかった。辻監督は「強いね」とホームを踏ませなかった投手陣をたたえた。打線も4安打に封じられ、ジャンセンの2ランによる2点だけだったが、逆転される気配はなし。好投が続く理由は「何だろうね。何だろう? 分からん」と指揮官さえも“謎”。ただ、ブルペンのいい雰囲気が、好投の連鎖を生んでいる。

前回登板の反省を生かして、インコースを有効に使って好投した平井は言う。「みんな(調子が)いいので、みんなに置いていかれないように必死に付いていこうと。いい競争というか、いい効果を生んでいると思います」。水上、平良、増田の3人は防御率が0点台。接戦の勝ちパターンでない投手も本田、ボー、佐々木ら防御率1点台の選手が控える。負けていられない-。そんな相乗効果が生まれている。これでチーム防御率は2・42、救援防御率は1・56に。最大8・5あった楽天とのゲーム差は3・5になった。ジワジワ背中が見えてきた。【上田悠太】

 

○…ジャンセンが殊勲の来日初アーチを放った。0-0の7回2死一塁。楽天辛島の高め121キロスライダーを左翼席に運んだ。40打席目に放った1号2ランが、この試合唯一の得点となった。記念のボールをポケットにしまい、「日本のマンションに飾りたい」と笑顔。「野球は一振りでゼロからヒーローになれるスポーツ」と前打席の併殺からの挽回も喜んだ。

▽西武増田(9回を3者凡退で締め、リーグトップ20セーブ目)「数字は特に意識していない。チームメートはじめ皆さんのおかげ。これからも今までどおり、チームの勝利に貢献できるよう頑張っていく」

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