頼れる男が帰ってきた。右脇腹肉離れで離脱していた日本ハム近藤健介外野手(28)が、西武戦(ベルーナドーム)で5月3日以来の1軍復帰。さっそく第1打席に中前適時打を放った。6回2死一、三塁でも四球を選んで好機を拡大するなど、敗戦の中でも存在感が光った。チームはシーズン折り返しの72試合が終了。27勝45敗の借金18ターンとなったが、巻き返しへ向けて大事な戦力が戻った。

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少し“鎌ケ谷焼け”して顔が黒くなった近藤が、持ち前のバットコントロールを見せつけた。右脇腹の肉離れから復帰し、5月3日以来となる1軍の打席。2回1死二塁で、カウント1-1から、西武松本のフォークを中前に転がした。「打席は緊張しましたけど、1打席目に出てくれたのでよかったなと思いました。意外と球も見えていました」と、復帰即適時打のリスタートを振り返った。

4回の第2打席は、フルカウントから3球ファウルで粘って相手投手に9球を投げさせ(記録は一ゴロ)、6回は2死一、三塁で四球を選んで好機を拡大。左翼川越のファインプレーに阻まれた9回の左飛も含め、4度の打席はすべて内容が詰まっていた。

5月4日の練習中に負傷。当初は実戦復帰まで8週間が見込まれていたが、予定よりも早く戻ってくることができた。離脱している間、打線を引っ張っていたのは同い年の松本剛。「やっぱり刺激にはなっていますし、一緒に守れて、打てて、楽しいです」。この日は2人で全打点。ここから同期コンビで盛り返す。

初回の守備では、左翼後方への大飛球がフェンスにはね返り、ジャンピングキャッチを試みた自身の顔面に当たるアクシデントもあった。あまりの痛さに「終わったと思った」と冗談交じりに笑ったが、「チームが(波に)乗り切れてないところで(1軍に)上げてもらったので、なんとかしたかった。そういう意味ではまだまだ実力のなさを感じているところです」と、自分に厳しく反省の言葉も出た。その気持ちを、ここからの反撃につなげる。【本間翼】

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